受取手形を割り引きにだす

手形取引で現金化するまでの流れと問題点

手形での決済は2016年時点で424兆円程度であり、ピーク時の1990年代に比べると9割程度減少しているもののまだこれだけの取引量があります。手形は、その特徴として売買等の支払手段として交付され、それから30日や60日後などに満期が来て銀行に取り立て依頼をすると現金が自分の当座預金に振り込まれるというものです。この流れから分かるように契約から現金として受け取るまでのスパンが長いという特徴があります。この期間売上は上がっているのですが、売掛金債権を有するだけで自社に現金はないという状況が生じることとなり、他に支払が必要なものが生じた場合に現金がないため支払えず、資金繰りがショートしてしまうというリスクを抱える手法なのです。また、契約の相手方が契約後に倒産等すればその手形は紙切れになるというリスクも抱えることになります。

運転資金として効率化するための対応

このような資金繰りのショート等のリスクを避けるためには、その手形をなるべく手元に置いておかない対応をする必要があります。一つは他の取引において自社の支払手段としてこの手形を裏書して交付するという方法があります。しかし、手形取引でよいという相手にしか通用しないので汎用的な方法とはいえません。そこで出てくるのが銀行などに行き、額面から一定の手数料を差し引いた金額でその手形を買い取ってもらう手形割引という手法です。この方法は、形式的には手形の裏書という手法を使い、被裏書人を銀行等にするというもので、手数料を差し引かれるものの早期に現金化して手元に現金を置けるというメリットがあります。ただし、手形の振出人が倒産し支払不能となる場合には買戻しをしなければならない特約が付いているのが通常ですが、常に割引をして一定の現金をストックしておくことでこのリスクにも準備することが可能です。